ドラム式洗濯機を引っ越しで運搬する際、最も重要な準備の一つに「輸送用固定ボルトの取り付け」があります。このボルトは、運搬中の振動から洗濯機内部のドラムや精密部品を保護するために不可欠なものです。 ドラム式洗濯機は、縦型洗濯機とは異なり、重いドラムが水平に配置されており、使用中の振動を抑制するための重り(ウェイト)が内蔵されています。 運搬中にこのドラムが固定されていないと、振動や衝撃によって内部の部品が激しく揺れ動き、モーターの故障や本体の破損に繋がる可能性が高まります。 実際、固定ボルトを装着せずに運んだことが原因で、引っ越し後に異音が発生したり、動作不良を起こしたりするケースも少なくありません。 輸送用固定ボルトは、購入時に洗濯機に付属していることがほとんどです。 通常は洗濯機の背面に差し込む穴があり、取扱説明書に詳しい取り付け方法が記載されています。 もし固定ボルトを紛失してしまった場合は、メーカーから純正品を取り寄せることが推奨されます。 引っ越し日が迫っている場合でも、電気店などで取り寄せることは可能です。 取り付け作業自体はそれほど難しくありませんが、正しい位置に確実にボルトを装着することが肝要です。固定ボルトが緩んでいたり、適切に取り付けられていなかったりすると、十分な効果が得られない可能性があります。また、設置が完了したら、試運転をする前に必ずこの固定ボルトを外すことを忘れないでください。ボルトを取り付けたまま運転すると、故障の原因となります。 ドラム式洗濯機を安全に運搬し、新居でも長く快適に使うために、輸送用固定ボルトの取り扱いは細心の注意を払いましょう。