トイレ逆流のサインを見逃すな!ゴボゴボ音は危険信号
マンションのトイレ逆流は、多くの場合、何の予兆もなく突然発生するように感じられます。しかし、実際には、本格的な逆流が起こる前に、排水系統がいくつかの危険信号、つまり「逆流のサイン」を発していることが少なくありません。これらの小さなサインを見逃さず、早期に対処することが、大惨事を未然に防ぐ上で非常に重要です。最も代表的なサインが、トイレを流した時や、キッチン、お風呂などで水を流した時に、トイレの奥から聞こえる「ゴボゴボ」「コポコポ」という異音です。これは、排水管の内部が詰まり気味で、水と空気がスムーズに流れずに押し合いへし合いしている音です。空気の通り道が狭くなっている証拠であり、非常に危険な状態を示しています。次に注意すべきなのが、トイレの水の流れが悪い、あるいは流した後に便器の水位が異常に低くなったり、逆に高くなったりする現象です。これも排水管の詰まりによって、正常なサイフォン作用が妨げられていることが原因です。排水管内に溜まった水に、便器内の封水が引っ張られて水位が下がったり、排水しきれずに水位が上がったりします。また、原因不明の悪臭がトイレや水回りから漂ってくる場合も要注意です。排水管の詰まりによって水の流れが滞ると、内部で汚物が腐敗し、その臭いが上がってくることがあります。これらのサインは、いわば排水管からの悲鳴です。「そのうち直るだろう」と安易に放置していると、ある日突然、大量の汚水が逆流してくるという最悪の事態に繋がりかねません。少しでも異常を感じたら、自分だけで判断せず、速やかに管理会社や大家さんに連絡し、点検を依頼することが賢明な判断です。