引っ越しで洗濯機を安全に運ぶために最も重要な準備の一つが「水抜き」です。この作業を怠ると、運搬中に水が漏れて他の荷物を濡らしたり、洗濯機自体が故障したりする原因となる可能性があります。水抜きとは、洗濯機本体に残った水だけでなく、給水ホースや排水ホース内部に残っている水を完全に除去する作業を指します。 まず、給水ホースの水抜きから始めます。洗濯槽を空にし、洗濯機につながる蛇口の止水栓をしっかりと閉めてください。次に、洗濯機の電源を入れて標準コースで1~2分ほど運転させ、給水ホース内の水を抜いて洗濯槽に流し込みます。水が出なくなったら運転を停止し、電源を切ってから給水ホースを蛇口から外します。この際、ホース内に残った水がこぼれることがあるため、洗面器やタオルを用意しておくと安心です。 次に、排水ホースの水抜きです。縦型洗濯機の場合、最も短い時間で脱水運転を行い、洗濯槽内の水を排出します。脱水が終わったら電源を切り、排水口から排水ホースをゆっくりと引き抜きます。ホース内にも水が残っている場合があるので、バケツやタオルで受け止める準備をしておきましょう。 ドラム式洗濯機の場合、給水ホースの水抜きに加えて、糸くずフィルターの水抜きも必要です。通常、本体の下部に位置する糸くずフィルターのつまみを緩め、洗面器などで水を受け止めます。水がすべて出たら、フィルター内部の水気をよく拭き取り、元に戻しましょう。これらの手順を引っ越し前日までに済ませておくことで、運搬時の水漏れトラブルを防ぎ、安心して洗濯機を運ぶことができます。